歴史教科書 92ページ 1 技術の発達とさまざまな職業

多くの作物を得る工夫

教科書 本文
14世紀には、気温の低下や降水量の増加により、
飢きんや災害がたびたび起こりました。

そのなかで人々は、新しい土地の開墾とともに、
より多くの収穫を得るために努力と工夫を重ねました。

鎌倉時代から始まったこめと麦などのニ毛作は、
室町時代には西日本を中心に広がり、飢饉に強い品種も増加しました。

また、草木を焼いた灰や人の糞尿を肥料に使うようになり、
牛馬による耕作も広がりました。

稲作に必要な用水を確保するため、水車によって河川から水を引いたり、
ため池をつくったりするかんがいの技術が広く普及しました。

そのほか、茶、藍、麻の栽培や桑による養蚕も広まり、
農業生産力が高まりました。
一問一答形式(理解・暗記)5問
Q1. 14世紀に、飢きんや災害がたびたび起こった主な自然の変化を2つ答えなさい。
答え
気温の低下/降水量の増加

Q2. 鎌倉時代から始まり、室町時代に西日本を中心に広がった「同じ土地でこめと麦などを作る」農業の方法を何というか。
答え
二毛作

Q3. 草木を焼いた灰や人の糞尿は、農業で何として利用されたか。
答え
肥料

Q4. 室町時代に広がった、牛馬を使った農業のしかたを何というか(言い方でOK)。
答え
牛馬による耕作(牛馬を使った耕作)

Q5. 水車で川から水を引いたり、ため池をつくったりして用水を確保する技術を何というか。
答え
かんがい(灌漑)の技術

テストに出やすい問題(形式いろいろ)5問
Q1.(選択)二毛作について正しい説明はどれか。
ア:1年に同じ作物だけを作る
イ:こめと麦などを組み合わせて作る
ウ:畑を休ませて作物を作らない
答え

Q2.(穴埋め)室町時代には、(  )を中心に二毛作が広がった。
答え
西日本

Q3.(対応)次の内容と、最も合う語句を組み合わせなさい。
① 草木を焼いた灰 ② 人の糞尿 ③ 水車 ④ ため池
A:肥料として利用 B:川から水を引くための道具 C:用水をためる施設
答え
①A ②A ③B ④C

Q4.(記述・短め)茶・藍・麻の栽培や桑による養蚕が広まった結果、どうなったか。15〜30字で書きなさい。
答え
農業生産力が高まった

Q5.(選択)次のうち、農業生産力を高めた工夫として正しいものをすべて選びなさい。
ア:飢饉に強い品種を増やした
イ:肥料として灰や糞尿を利用した
ウ:かんがいの技術を普及させた
エ:年貢をやめた
答え
ア・イ・ウ

さまざまな職業の登場

教科書
生産力が向上した室町時代には、職人の種類が飛躍的に増加しました。

16世紀初めの絵巻物には、鍛冶屋や結桶師など、
100種類以上もの職人の姿が描かれています。

手工業の発達によって、西陣(京都市)・博多(福岡市)の絹織物

越前(福井県)・播磨(兵庫県)、美濃(岐阜県)・奈良などの紙や、

備前(岡山県)・美濃・京都・奈良の刀、

瀬戸(愛知県)の陶器など、各地にさまざまな特産物が生まれました。

また、輸出品にもなる硫黄や金・銀・銅・鉄などを採掘する業者も育ちました。

一方、一部の職業に就く者たちは河原者とよばれ、
けがれているとして差別する見方も強まっていきました。
一問一答形式(理解・暗記)10問
Q1. 生産力が向上した室町時代に、飛躍的に増加したものは何か。
答え
職人の種類

Q2. 16世紀初めの絵巻物に描かれている職人は、何種類以上か。
答え
100種類以上

Q3. 絵巻物に描かれている職人の例として挙げられている2つを答えよ。
答え
鍛冶屋(かじや)・結桶師(ゆいおけし)

Q4. 西陣(京都市)と博多(福岡市)の特産物として挙げられているものは何か。
答え
絹織物(きぬおりもの)

Q5. 越前(福井県)・播磨(兵庫県)・美濃(岐阜県)・奈良などの特産物として挙げられているものは何か。
答え

Q6. 備前(岡山県)・美濃・京都・奈良の特産物として挙げられているものは何か。
答え
刀(かたな)

Q7. 瀬戸(愛知県)の特産物として挙げられているものは何か。
答え
陶器(とうき)

Q8. 輸出品にもなり、採掘する業者が育ったものを1つ答えよ。
答え
硫黄(いおう)/金・銀・銅・鉄(のいずれか)

Q9. 一部の職業に就く人々は何とよばれたか。
答え
河原者(かわらもの)

Q10. 河原者が差別されるときに使われた見方として挙げられている言葉は何か。
答え
けがれている

テストに出やすい問題(形式いろいろ)10問
Q11.(選択)「西陣(京都市)・博多(福岡市)」の組み合わせで正しい特産物はどれか。
ア:絹織物
イ:陶器
ウ:刀
答え

Q12.(選択)「瀬戸(愛知県)」の特産物はどれか。
ア:紙
イ:陶器
ウ:絹織物
答え

Q13.(穴埋め)16世紀(  )の絵巻物には、100種類以上の職人の姿が描かれている。
答え
初め

Q14.(正誤)室町時代には、職人の種類が減少していった。
答え

Q15.(並べかえ)次の流れになるように並べかえよ。
A:生産力が向上する B:手工業が発達する C:各地に特産物が生まれる
答え
A → B → C

Q16.(記述)手工業の発達によって、各地に特産物が生まれたことを、例を1つ入れて1文で説明せよ。
答え
例:手工業の発達により、西陣や博多では絹織物などの特産物が生まれた。

Q17.(穴埋め)備前(岡山県)・美濃・京都・奈良の特産物は(  )である。
答え
刀(かたな)

Q18.(分類)次のうち「採掘する業者が育ったもの」として挙げられているものをすべて選べ。
硫黄/金/紙/銀/陶器/銅/鉄
答え
硫黄・金・銀・銅・鉄

Q19.(用語説明)河原者(かわらもの)とは、どのような人々の呼び名か。短く答えよ。
答え
一部の職業に就く人々の呼び名。

Q20.(理由)河原者が差別される見方が強まった理由として、教科書の言葉を使って答えよ。
答え
「けがれている」と見なされたため。

:

盛んになる交通と定期市

教科書
宋銭に続き明銭も大量に輸入され、貨幣はますます流通していきました。

朝鮮・中国・琉球などからの輸入品も増加しました。

また、鎌倉時代に各地で始まった、月3回の定期市も、
室町時代には月6回に増えました。

こうした、いちや、地方の町や村には、
行商人たちが行き来して商いをしました。

陸上の運搬では、馬借や車借、といった運送業者が活躍し、
海運や河川の交通も盛んになりました。

瀬戸内海や日本海には年貢や商品を運ぶ大型の船が行き交い、
各地の港町では、とい、、といまるなどの運送業者が活躍しました。

こうした交通の発達に目をつけた幕府や寺社は、
交通の要所に関所をつくって、通行税を取り立てました。

しかし、関所の増加は、しだいに流通経済の妨げになっていきました。

商業や手工業の発達に伴って各地の都市も発展し、
京都・奈良などには、土倉、質屋や、酒屋がたくさんできました。

彼らは高利貸し、金融業を営んで大きな富を蓄えました。

幕府は、土倉や酒屋に規制と保護を加えて税をとり、重要な財源としました。
一問一答形式(理解・暗記)10問
Q1. 宋銭に続いて大量に輸入され、貨幣の流通が進んだ貨幣は何か。
答え
明銭(みんせん)

Q2. 輸入品が増加した相手として挙げられている地域を3つ答えよ。
答え
朝鮮・中国・琉球(りゅうきゅう)

Q3. 鎌倉時代に各地で始まった、月に決まった回数で開かれる市場を何というか。
答え
定期市(ていきいち)

Q4. 定期市は、鎌倉時代は月に何回、室町時代は月に何回開かれたか。
答え
鎌倉時代は月3回、室町時代は月6回

Q5. 地方の町や村を行き来して商いをした人々を何というか。
答え
行商人(ぎょうしょうにん)

Q6. 陸上の運搬で活躍した運送業者を2つ答えよ。
答え
馬借(ばしゃく)・車借(しゃしゃく)

Q7. 海運や河川の交通が盛んになったことで、瀬戸内海や日本海を行き交ったのはどのような船か。
答え
年貢(ねんぐ)や商品を運ぶ大型の船

Q8. 各地の港町で活躍した運送業者を何というか。
答え
問丸(といまる)

Q9. 交通の要所に関所をつくって取り立てた税を何というか。
答え
通行税(つうこうぜい)

Q10. 京都・奈良などに多くでき、金融業で富を蓄えた業者を2つ答えよ。
答え
土倉(どそう)・酒屋(さかや)

テストに出やすい問題(形式いろいろ)10問
Q11.(穴埋め)陸上の運搬では( A )や( B )といった運送業者が活躍した。
答え
A:馬借 B:車借

Q12.(選択)次のうち、港町で活躍した運送業者として正しいものはどれか。
ア:問丸(といまる)
イ:土倉(どそう)
ウ:質屋(しちや)
答え

Q13.(選択)次のうち、幕府や寺社が交通の要所に関所をつくった目的として正しいものはどれか。
ア:通行税を取り立てるため
イ:定期市を月3回に戻すため
ウ:輸入品を増やすため
答え

Q14.(正誤)関所が増えることは、流通経済の発達を助けるだけで、妨げにはならなかった。
答え

Q15.(並べかえ)次の出来事を、順に並べよ。
A:商業や手工業が発達する
B:各地の都市が発展する
C:土倉・質屋・酒屋がたくさんできる
答え
A → B → C

Q16.(記述)幕府や寺社が関所をつくった理由を、1文で説明せよ。
答え
交通の要所で通行税を取り立て、収入を得るため。

Q17.(穴埋め)土倉や酒屋は(  )貸しなどの金融業を営み、大きな富を蓄えた。
答え
高利(こうり)

Q18.(まとめ)関所の増加が問題になったのは、何の妨げになったからか。
答え
流通経済(りゅうつうけいざい)

Q19.(用語説明)幕府は土倉や酒屋に「規制」と「保護」を加えて税を取った。ここでの「規制」と「保護」をセットで行う目的を、短く答えよ。
答え
土倉や酒屋を管理し、税を確実に取るため。

Q20.(穴埋め)鎌倉時代に月(  )回だった定期市は、室町時代に月(  )回に増えた。
答え
3回、6回

暗記ソング / 農業の発展
国を支える暮らしの力
室町時代はじまりはじまり

農業の力が国を支えた
米と麦の二毛作広がって
かんがいの技術水を引き
田んぼが広がり作物増える

牛や馬の力
土を深く耕す
収穫増えて暮らし安定

作って育てて
食べ物増えて
人々の生活支えたよ

二毛作、かんがい、牛と馬
農業の力、国を支えた
作物増えて人が増え
室町の暮らし動き出す

鍛冶屋が鉄を鍛えて
釼や、くわを作り出す
結桶師は桶や樽
日常の暮らし支えてた

かいこを飼って、まゆを取り
養蚕広がる絹の糸
布を青く染めるため
藍の栽培、盛んだよ

作る染める
使う売る
手工業が広がった

鍛冶屋、結桶師、養蚕
藍で染めた青い布
お茶を育て、茶の湯へ
文化と暮らしつながった

麻を育てて布を作る
丈夫で通気性抜群だ
差別された人たちも
河原物として技をもつ

石と砂で庭を描く
枯山水を作り出す
暮らしと文化支えたよ
名もなき人の力で

農業手工業伸びていく
室町の社会動き出す
人の力で作られた
暮らしと文化の土台だよ

室町の力

今につながる
歴史は暮らしの物語
暗記ソング / 農業の発展
盛んになる交通と定期市

宋銭、明銭
たくさん輸入される

定期市
鎌倉時代では、月3回

定期市
室町時代になると、月6回にふえる

馬借、車借、問丸
馬借、車借、問丸

馬借、車借、問丸
馬借は、馬で、荷物を、運搬
車借は、車で、荷物を、運搬

馬借、車借、問丸
問丸は、港町で、荷物を保管
馬借、車借、問丸、は運送業者

関所
幕府や寺社は、交通の発達目をつける
関所
交通の大事なところに、関所がつくられる
関所
通行税を取る
関所
流通経済の妨げになる

土倉、酒屋
室町時代の都市にあった
お金を貸すお店

土倉、酒屋
高利貸しを営む

土倉、酒屋
農民や商人にお金を貸す

土倉、酒屋
幕府が守ってくれた

土倉、酒屋
守ってもらう代わりに
幕府に税をおさめる