理科教科書 144ページ 2 光の反射


鏡は、光の反射を利用した道具である。
鏡に物体がうつって見えるのは、物体から出た光が鏡に反射して目に届くからである。図1のように、バスの運転手が外のようすを直接見ることができない場合でも、鏡にうつせば見ることができるのは、そのためである。

仮説
右の図のように鏡を置くとき、どの鏡に物体がうつるかを、光の進み方から考えよう。

光の反射の法則
(図1) のように、光が鏡などの物体に当たるとき、鏡などの面に垂直な線と入射した光がつくる角を入射角、反射した光がつくる角を反射角という。
実験1で入射した光と反射した光の道筋が重なるのは、入射角と反射角が等しいことを示している。
これを光の反射の法則という。

ここがポイント
鏡の面に対して垂直に線を引く。
①垂直に引いた線と入射した光の間の角度が入射角。
②垂直に引いた線と反射した光の間の角度が反射角。

鏡にうつる物体の見かけの位置
鏡の前に立って一歩後ろに下がると、鏡にうつった自分も一歩後ろに下がるように、自分自身と鏡にうつった自分が鏡に対して同じ距離だけはなれているように見える(図2)。
これは、鏡に対して対称の位置から光が届くように見えるためである。
また、実験1の別法のように、光の一部が通りぬける性質をもつハーフミラーを用いると、ハーフミラーを通りぬけた光の道筋と、的の見かけの位置が重なって見える(図3)。
このことから、的の見かけの位置は、光源装置から出た光が直進した位置にあることがわかる。
私たちが鏡の中に物体があるように感じるのは、鏡にうつった物体の見かけの位置から光が直接目に届くように見えるためである(図4)。

鏡のはたらきをするもの
光をよく反射する表面が平らでなめらかな物体は、鏡のように物体をうつすことができる(→ P.141 上の写真)。
また、水やガラスのように光を通す物体でも、当たった光の一部が反射するので、鏡のように物体がうつって見えることがある(図5)。

乱反射
りんごなどのように、表面に細かい凹凸がある物体に光が当たると、光はさまざまな方向に反射する。
これを乱反射という。
(図6) のように、光源が1つでも、どの方向からも物体が見えるのは、物体の表面にある凹凸が、光源からの光を乱反射しているからである。

光の反射

Q1. 鏡に物体がうつって見えるのはなぜですか。
答え
物体から出た光が鏡に反射して目に届くから。
【解説】 鏡は、光の反射を利用した道具です。
物体から出た光が鏡ではね返り、その光が目に入ることで、私たちは鏡の中に物体があるように見えます。
バスの運転手が直接見えない場所を鏡で確認できるのも、このしくみを利用しているからです。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}

Q2. 光が鏡などの物体に当たるとき、鏡の面に垂直な線と入射した光がつくる角を何といいますか。
答え
入射角
【解説】 角度をはかるときは、鏡の面そのものを基準にするのではなく、鏡の面に垂直な線を基準にします。
この垂直な線と、入ってくる光がつくる角が入射角です。
ここをまちがえやすいので、図で確認しながら覚えることが大切です。

Q3. 光が鏡などの物体に当たるとき、鏡の面に垂直な線と反射した光がつくる角を何といいますか。
答え
反射角
【解説】 反射角も、鏡の面ではなく、鏡の面に垂直な線を基準にしてはかります。
はね返った光と垂直な線がつくる角が反射角です。
入射角と反射角はセットで出てくるので、同時に覚えましょう。

Q4. 光の反射の法則を説明しなさい。
答え
入射角と反射角は等しい。
【解説】 実験では、鏡に入った光と反射した光の道すじが、記録用紙を折ると重なりました。
これは、入射角と反射角が同じ大きさであることを表しています。
この決まりを光の反射の法則といいます。
光がどの向きにはね返るかを考えるときの基本になる、とても大切な法則です。

Q5. 入射角と反射角を求めるとき、まず何を引けばよいですか。
答え
鏡の面に対して垂直な線。
【解説】 角度を正しく求めるには、最初に鏡の面に対して直角になる線を引きます。
その線が基準になります。
そこから入ってくる光との角度が入射角、はね返った光との角度が反射角です。

Q6. 鏡にうつった自分が、自分と鏡に対して同じ距離だけはなれているように見えるのはなぜですか。
答え
鏡に対して対称の位置から光が届くように見えるから。
【解説】 鏡の前で自分が一歩下がると、鏡の中の自分も一歩下がるように見えます。
これは、鏡の向こう側に自分と対称な位置があるように見えるからです。
実際にそこに物体があるわけではありませんが、目にはそこから光が来ているように感じられます。

Q7. 鏡にうつって見える物体の位置を何といいますか。
答え
見かけの位置
【解説】 鏡の中に見える物体は、本当に鏡の向こう側にあるわけではありません。
しかし、目にはそこにあるように見えます。
このように見える位置を、物体の見かけの位置といいます。
理科では、実際の位置と見かけの位置を区別して考えることが大切です。

Q8. 光をよく反射する表面が平らでなめらかな物体は、どのようなはたらきをしますか。
答え
鏡のように物体をうつす。
【解説】 鏡だけでなく、表面が平らでなめらかな物体は、光をそろって反射しやすいので、像をうつすことができます。
また、水やガラスのように光を通す物体でも、当たった光の一部が反射するため、鏡のように見えることがあります。
夜の窓ガラスに自分の姿がうつるのは、その例です。

Q9. 表面に細かい凹凸がある物体に光が当たると、光がさまざまな方向に反射することを何といいますか。
答え
乱反射
【解説】 りんごなどの表面には細かい凹凸があります。
そのため、光がいろいろな向きにはね返ります。
これを乱反射といいます。
鏡のようにきれいにうつらないのは、光がそろった向きに反射しないからです。

Q10. 光源が1つでも、物体をどの方向からも見ることができるのはなぜですか。
答え
物体の表面にある凹凸が、光を乱反射しているから。
【解説】 もし光が一方向にしか反射しなければ、その方向にいる人しか物体を見ることができません。
でも実際には、多くの物体の表面には細かい凹凸があり、光をさまざまな方向に反射しています。
そのため、いろいろな位置にいる人が同じ物体を見ることができます。

Q11. 次の文の(   )に当てはまる言葉を書きなさい。
光が鏡などの物体に当たるとき、入射角と反射角は(   )。
答え
等しい
【解説】 光の反射では、入ってくる光と、はね返る光の角度には決まりがあります。
それが、入射角と反射角が等しいということです。
この決まりを使うと、どちらの向きに光が進むかを考えることができます。

Q12. 夜に室内から窓ガラスを見ると反射が目立つのはなぜですか。
答え
窓の外から入ってくる光より、窓ガラスで反射された光が目立つから。
【解説】 昼は外からの光がとても強いので、反射よりも外の景色がよく見えます。
しかし夜は外が暗くなるため、室内の光が窓ガラスで反射したようすが目立ちます。
同じ窓ガラスでも、明るさのちがいで見え方が変わることがわかります。

Q13. ハーフミラーが、鏡のように見えたり、向こう側がすけて見えたりするのは何によって決まりますか。
答え
見る側と見られる側の光の明るさの差。
【解説】 ハーフミラーは、光の一部を反射し、一部を通す性質をもっています。
どちらが明るいかによって、鏡のように見えたり、向こう側が見えたりします。
コンビニエンスストアの店員用スペースや、ビルの外壁などにも利用されています。

Q14. 鏡に全身をうつすには、鏡の上下の長さは少なくとも体のどれくらい必要ですか。
答え
自分の身長の半分。
【解説】 全身をうつすには、とても大きな鏡が必要に見えるかもしれません。
しかし、頭の先から出た光と、つま先から出た光が目に届けばよいので、必要な鏡の長さは身長の半分です。
これは光の反射の法則を使って考えることができます。
鏡が遠くなっても近くなっても、必要な長さが変わらないところも大切なポイントです。

実験 1  実験 1 別法 図1