よくわかる社会の学習 地理 1 42ページ ヨーロッパ州

ヨーロッパの農業
答え
A=オランダ(X)
B=フランス(Z)
C=スペイン(Y)


みなさん、今日はヨーロッパの農業について学習します。
テーマは「国ごとの農業の特徴と自給率の違い」です。

まず最初に大事なポイントを確認します。
資料Ⅰを見ると、どの国も肉類の自給率が100%をこえています
つまり、肉類はいずれの国も自国で消費する量をまかなえているということです。
これは3つの国すべてに共通する特徴なので、しっかり覚えておきましょう。

それでは、それぞれの国の特徴を見ていきます。

まず、Aの国、オランダです。
資料Ⅰでは、オランダは肉類295%、牛乳・乳製品187%と非常に高い数値になっています。
一方で、小麦20%、果実類35%は低くなっています。

このことから、オランダは畜産や酪農に特化した農業を行っていると分かります。
肉や乳製品は国内で使う量を大きく上回り、外国に輸出しています。

なぜこのような農業になるのでしょうか。
オランダは国土がせまく、広い農地を必要とする小麦づくりにはあまり向いていません。
そこで、少ない土地でも効率よく利益を出せる畜産・酪農が発達しました。

まとめると、オランダは肉類や乳製品の生産が非常に多い畜産中心の国です。

次に、Bの国、フランスです。
資料Ⅰでは、フランスは小麦166%と特に高くなっています。
また、肉類や乳製品も100%前後で、安定して生産しています。

これはフランスがさまざまな食料をバランスよく生産できる国であることを示しています。
特に小麦の多さから、穀物農業がさかんであることが分かります。

なぜ小麦が多いのでしょうか。
フランスは国土が広く、平らな土地が多いため、大規模な農業(大農業)が行われています。
機械を使って広い農地で効率よく生産することで、小麦を大量に生産し、輸出もしています。

まとめると、フランスは広い土地を生かした大規模農業で、小麦などの穀物生産がさかんな国です。

最後に、Cの国、スペインです。
資料Ⅰでは、スペインは果実類130%と高くなっています。
一方で、小麦は34%と低くなっています。

このことから、スペインは果物や野菜を多く生産する農業が中心だと分かります。

なぜ果実が多いのでしょうか。
スペインは地中海性気候で、夏は乾燥し、冬に雨が降ります。
この気候は、オレンジやオリーブ、ぶどうなどの栽培に適しています。

そのため、スペインでは園芸農業が発達し、果実類を多く生産して輸出しています。

まとめると、スペインは気候を生かして果実や野菜を多く生産する国です。

では、3つの国を整理しましょう。
オランダは畜産・酪農中心、フランスは穀物中心の大規模農業、スペインは果実中心の園芸農業でした。

そして共通点として、どの国も肉類は自国で消費する量を生産できているという特徴がありました。

同じヨーロッパでも、土地の広さや気候の違いによって農業の形が変わることが大切なポイントです。

最後に確認です。
オランダは何が多いですか。→肉類と乳製品です。
フランスは何が多いですか。→小麦です。
スペインは何が多いですか。→果実類です。

さらに、3か国に共通しているのは何でしたか。
→肉類は自国で消費する量をまかなえていることです。

ここはテストによく出るので、しっかり覚えておきましょう。
1 ヨーロッパの食料自給率を読み取ろう!



今日は資料を読み取る問題をいっしょに解いていきます。

社会では、言葉を覚えるだけでなく、
表、雨温図、地図を見て考えることがとても大切です。

今日はこの3つの資料を使って、
**「なぜその答えになるのか」**をしっかり考えていきます。

では、問題文を読んでみます。

「ヨーロッパの食料自給率を読み取ろう!」

「Iは地図中のA〜Cの国の食料自給率を、IIはCの国の都市の雨温図を示しています。
資料を見て、問いに答えなさい。」

この問題には、3つの資料があります。

1つ目は表です。
2つ目は雨温図です。
3つ目は地図です。

この問題は、どれか1つだけを見るのではなく、
3つすべてを使って考える問題です。

では、表を見ていきます。

表には、X・Y・Zの3つの国の、
小麦、果実類、肉類、牛乳・乳製品の自給率が書かれています。

まず大切なのは、100%という数字です。

自給率100%とは、
自分の国で使う分を自分の国でまかなえるという意味です。

100%より大きければ、
自分の国でたくさん作れているということです。

100%より小さければ、
足りない分を外国から買っていると考えます。

では、具体的に見ていきます。

Xの肉類は295です。
これは100%を大きくこえています。
つまり、肉類をたくさん生産している国だとわかります。

一方で、Xの小麦は20です。
とても低い数字です。
つまり、小麦はあまり自国でまかなえていないことがわかります。

このように表では、
どれが高いか
どれが低いか
100%をこえているかどうか
をしっかり比べて読み取ることが大切です。

雨温図から何を読み取るか

次に、雨温図を見ます。

都市はマラガです。

グラフを見ると、
夏は気温が高く、
雨は夏に少なく、冬に多くなっています。

ここで特に大事なのは、
夏に雨が少なく、乾燥していることです。

このような気候では、
乾燥に強い作物が育てられます。

たとえば、オレンジなどの果実です。

つまりこの雨温図から、
果実類の栽培がさかんな地域であると考えることができます。

雨温図では、
気温だけでなく、
いつ雨が多いか、いつ少ないかを必ず確認しましょう。

地図から何を読み取るか

次に、地図を見ます。

A、B、Cの国が示されています。

Cは南ヨーロッパにあり、
地中海に面した場所にあります。

そして、その近くにマラガがあります。

つまりCの国は、
地中海に面していて、
さきほど見た雨温図の地域と同じ場所だと考えられます。

ここで大切なのは、
場所と気候を結びつけることです。

では、(1)の問題を読みます。

「Iを読み取った内容として正しいものを、次から1つ選びなさい。」

これは、
表の内容が正しく読み取れているかを確かめる問題です。

では選択肢を見ていきます。


肉類の自給率が高くなるほど、小麦の自給率も高くなる。と書かれています。
しかし、実際は肉類が一番高いXで、小麦は一番低くなっています。
これは正しくありません。


3つの国すべてで、牛乳・乳製品は自給率が100%以上である。と書かれています。
しかし、Yは90で100%より低いです。
これは正しくありません。


果実類の自給率が最も高い国は、小麦の自給率が最も低い。と書かれています。
果実が一番高いのはYですが、小麦が一番低いのはXです。
これは正しくありません。


肉類はいずれの国も自国で消費する量を生産できている。と書かれています。
肉類はすべての国で100%以上です。
つまり、どの国も自国で使う分を生産できています。

したがって、正解はエです。

では、(2)の問題を読みます。

「地図中のCの国にあてはまるものを、I中のX〜Zから選びなさい。
またそれを選んだ理由を、IIの雨温図から読み取れる気候の特徴にふれて書きなさい。」

この問題は、
選ぶことと、
理由を書くことの2つが必要です。

さらに、理由では、
雨温図の内容を必ず使わなければなりません。

では考えます。

Cの国は、地中海に面した場所にあります。

雨温図を見ると、
夏に乾燥していることがわかります。

このような地域では、
乾燥に強い果実類の栽培がさかんになります。

では表を見ます。

果実類の自給率は、
Xが35、Yが130、Zが67です。

一番高いのはYです。

したがって、Cの国にあてはまるのはYです。

理由は、
夏に乾燥する気候でも育てられる果実類の栽培がさかんであると考えられるからです。

今日のまとめです。

表では、
100%をこえているかどうか、
どれが高いか低いかを比べることが大切です。

雨温図では、
気温だけでなく、
雨が多い時期と少ない時期を見ることが大切です。

地図では、
どこにある国なのかを確認し、
気候と結びつけることが大切です。

そして、
1つの資料だけで決めるのではなく、
すべての資料を使って考えることが重要です。
EUの拡大と自動車生産の変化


みなさん、今日は「EUの拡大と自動車生産の変化」について学習します。
テーマは「なぜ東ヨーロッパで自動車生産が急増したのか」です。

まず、グラフを見てください。
2001年を100としたとき、「ア」の線だけが2004年ごろから急激に増えています。
これは、ある出来事と深く関係しています。

その出来事とは何でしょうか。
それは、2004年のEUの拡大です。

では、EUとは何か確認しましょう。
EUとは、ヨーロッパの国々が協力して、貿易や人の移動を自由にするしくみです。
加盟すると、国どうしの関係がとても強くなります。

次に、地図を見てください。
Xは西ヨーロッパの国、Zは南ヨーロッパの国、そしてYは東ヨーロッパの国を表しています。

ここで大事なのは、Yの国は2000年代にEUに加盟したということです。

では、Yの国はどこでしょうか。
地図の位置から、Yはポーランドと考えられます。
ポーランドはドイツの東側にある国で、東ヨーロッパに位置しています。

実際に、ポーランドは2004年にEUに加盟しました。
この年には、ポーランドのほかにも、チェコ、ハンガリーなど、多くの東ヨーロッパの国が一度にEUに入りました。

これは、冷戦が終わったあと、東ヨーロッパの国々が西ヨーロッパと協力するようになったことが背景にあります。
つまり、ヨーロッパ全体が一つにまとまろうとしたのです。

では、このEU加盟によって何が変わったのでしょうか。

1つ目は、関税がなくなり、貿易がしやすくなったことです。
国と国の間で商品を運ぶときの負担が減りました。

2つ目は、企業が工場をつくりやすくなったことです。

ここがとても重要です。
西ヨーロッパの国、例えばドイツやフランスの企業は、
人件費が安い東ヨーロッパに工場を移すようになりました

なぜなら、同じものをつくるなら、安いほうが利益が出るからです。

その結果、ポーランドなどの東ヨーロッパの国では、
自動車工場が増え、生産台数が急激に増加しました。

これが、グラフの「ア」の正体です。

まとめると、
「ア」はYの国(ポーランド)であり、
2004年のEU拡大によって、企業の進出が進み、自動車生産が急増したのです。

最後に確認です。
なぜ2004年以降に生産が増えたのですか。
→EUに加盟し、企業が進出したからです。

Yの国はどこですか。
→ポーランドです。

EU拡大で何が変わりましたか。
→貿易が自由になり、工場がつくられるようになりました。

この流れはテストでよく出ます。
「2004年EU拡大→東ヨーロッパ→工場進出→生産増加」をセットで覚えましょう。

ヨーロッパの食料自給率と農業の特徴

Q1. I は地図中のA~Cの国の食料自給率を、Ⅱ はCの国の都市の雨温図を示しています。資料を見て、問いに答えなさい。
I を読み取った内容として正しいものを、次から1つ選びなさい。
ア:肉類の自給率が高くなるほど、小麦の自給率も高くなる。
イ:3つの国すべてで、牛乳・乳製品は自給率が100%以上である。
ウ:果実類の自給率が最も高い国は、小麦の自給率が最も低い。
エ:肉類はいずれの国も自国で消費する量を生産できている。
資料
答え

【解説】「自国で消費する量を生産できている」とは、自給率が100%以上であることを意味するため、数値の読み取りが重要である。

Q2. 地図中のCの国にあてはまるものを、X〜Zから選びなさい。また、その理由を、雨温図から読み取れる気候の特徴と農業の関係にふれて説明しなさい。
答え
Y
理由:(例)夏の乾燥する気候でも育てられる果実類の栽培が盛んてであると考えられる
【解説】雨温図から、夏に降水量が少なく乾燥する気候であることがわかる。これは地中海性気候の特徴であり、この地域では乾燥した夏でも育つ果実類(オレンジなど)の栽培が盛んである。この特徴に当てはまる国としてYが選ばれる。

ヨーロッパの工業の変化とEUの拡大

Q3. I EU加盟国の拡大を示した地図から、最も多くの国が加盟した時期を答えなさい。
答え
2000年代以降
【解説】地図の色分けから、2000年代以降に東ヨーロッパを中心として多くの国が加盟していることが読み取れる。加盟国の増加の時期を把握することが重要である。

Q4. 自動車の生産台数の変化を示したグラフのうち、急激に増加しているアは、X〜Zのどの国にあたるか答えなさい。EU加盟時期と変化の関係に注目しなさい。
答え
Y
【解説】グラフでは、2004年以降に急激に増加している国がある。この変化はEU加盟と関係しており、2000年代以降に加盟した国であるYが該当する。

Q5. アにあてはまる国の自動車の生産台数が2004年以降に急激に増えた理由を、その年に起こった出来事と関連づけて説明しなさい。
答え
Yの国がEUに加盟したことで、賃金の安いYの国に他国の工場が進出したから。
【解説】2004年にEUが拡大し、新たに加盟した国では賃金が比較的低かったため、西ヨーロッパの企業が生産拠点を移した。その結果、自動車の生産台数が大きく増加した。

ヨーロッパの統合と人々の移動

Q6. EUで共通通貨が導入されたことによって、人々の生活にどのような変化が生まれたか、2つの点を説明しなさい。
答え
両替の必要がなくなり、国境をこえた人々の移動が活発になった。
【解説】共通通貨が導入されることで、国ごとに通貨を交換する必要がなくなった。また、国境をこえた移動も容易になり、人や物の移動が活発になった。EUの統合の利点として重要である。

Q7. ヨーロッパ各国への人口移動の特徴として、人々はどのような理由で移動しているか、「所得」という語を使って説明しなさい。
答え
一人あたり国民総所得の低い国の労働者が、より高い所得を求めてくるから。
【解説】人々はより良い生活を求めて移動するため、所得の低い国から高い国へ移動する傾向がある。これはヨーロッパにおける人口移動の大きな特徴である。

Q8. ヨーロッパにおいて、近年増加している宗教として、アジアやアフリカからの移住と関係が深いものを答えなさい。
答え
イスラーム(イスラム教)
【解説】近年、移民の増加によりイスラームを信仰する人々が増えている。宗教の広がりは人口移動と深く関係しているため、あわせて理解することが重要である。