学習課題
ヨーロッパの自然環境や歴史、産業などには、どのような特色が見られるでしょうか。
高緯度ながら温暖な気候
ヨーロッパ州はユーラシア大陸の西に位置し、全体的に日本より高緯度ですが、同緯度の地域と比べて冬が温暖で、年間の気温差が小さくなっています。
これは、大陸の西を流れる暖流の北大西洋海流と、その上空から大陸に吹く偏西風が寒さを和らげるためです。
ヨーロッパの気候は南北で異なり、地中海から北上するにつれて気温は下がります。
こうした気候のちがいは農業にも現れ、地中海沿岸では、乾燥に強いオリーブなどの果実や小麦の生産が盛んです。
気温の低いヨーロッパ北部やアルプス山脈などでは、牛や羊などの家畜を飼育しており、中間のフランスやドイツなどでは、小麦やライ麦などの穀物を主に生産しています。
ヨーロッパでは、全体として低く平らな土地が広がり、中央部の広い平野には、ライン川のような大河川があり、水上交通に適しています。
一方、南部には、アルプス山脈などの大きな山脈があり、北部の沿岸部には、氷河でつくられたフィヨルドとよばれる奥行きのある湾が多く見られます。
多様な民族と共通の文化
多くの民族が住むヨーロッパでは、民族を基に国をつくってきました。
こうした民族は、使う言語によって大まかに分けられますが、大部分の言語は、基になっている言語が同じため、表現に共通性がある例も多く見られます。
ヨーロッパでは、キリスト教が広く信仰され、日々のいのりやクリスマスの祝日のように、日常生活にも深く関係しています。
近年は、アジアやアフリカからの移住によって、イスラーム(イスラム教)を信仰する人々も増えていますが、キリスト教は、ヨーロッパ共通の重要な文化です。
このようにヨーロッパでは、言語や宗教などの共通の文化が見られることも特徴です。
ヨーロッパには、さまざまな民族がおり、民族を基にした小さな国が数多くあります。
しかし、20世紀後半からは、ヨーロッパでは経済や政治の面での統合が進められ、1993年にEU(ヨーロッパ連合)が成立しました。
EUの2024年2月現在の加盟国は27か国で、人口は約5.2億にのぼります(2022年)。
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授業


今日は教科書を一緒に読みながら、「ヨーロッパ州の特徴」について学習していきます。
最初に学習課題を確認しましょう。
ヨーロッパの自然環境や歴史、産業などには、どのような特色が見られるでしょうか。
この問いに答えられるようになることが、今日の目標です。
では、まず写真 1 を見てください。
大きな谷に海水が入りこんだ、とても深い湾のような地形が見えます。
これは「フィヨルド」とよばれる地形です。
氷河によってけずられた谷に海水が入りこんでできました。
このことから、ヨーロッパの北部では氷河の影響を受けた地形が見られることが分かります。
次に、地図 2 を見てください。
ヨーロッパはユーラシア大陸の西に位置していて、日本よりも高い緯度にあります。
ここで考えてみましょう。
高緯度ということは、本来は寒いはずです。
しかし、ヨーロッパはそこまで寒くありません。
なぜでしょうか。
本文を確認すると、理由が書かれています。
暖流の北大西洋海流と、偏西風が寒さをやわらげているからです。
つまり、暖かい海の流れと風がセットでヨーロッパを温暖にしているのです。
ここはとても重要なので、「北大西洋海流+偏西風」で覚えましょう。
次に、地図 3 を見てください。
これはヨーロッパの降水量を表した地図です。
西側の地域は降水量が多く、東に行くほど少なくなっています。
これは海に近い地域ほど湿った空気が届きやすいからです。
つまり、海との距離も気候に影響しています。
続いて、雨温図 4 を見てください。
ロンドン、ローマ、ヘルシンキの3つの都市が示されています。
ロンドンは一年中雨があり、気温の差が小さいです。
ローマは夏に乾燥し、冬に雨が多いです。
ヘルシンキは冬がとても寒いです。
このように、ヨーロッパは南北で気候が大きく異なることが分かります。
では、本文を読みながら農業について考えましょう。
地中海沿岸では、乾燥に強いオリーブなどの果実や小麦の生産が盛んです。
一方、北部やアルプス山脈では、牛や羊などの家畜の飼育が行われています。
そして中間のフランスやドイツでは、小麦やライ麦などの穀物が生産されています。
つまり、気候の違いが農業の違いにつながっているのです。
次に地形です。
ヨーロッパは全体的に低くて平らな土地が広がっています。
中央には広い平野があり、ライン川のような大河川があります。
このため、水上交通が発達しています。
一方で、南にはアルプス山脈のような高い山があります。
そして北にはフィヨルドがあります。
このように、地域ごとに地形の特徴が異なります。
次に、言語の資料を見てください。
ヨーロッパの言語は大きく3つに分けられます。
ゲルマン系、ラテン系、スラブ系です。
英語やドイツ語はゲルマン系、フランス語やスペイン語はラテン系、ロシア語はスラブ系です。
地域ごとに言語のまとまりがあることが特徴です。
また、ヨーロッパでは民族をもとに国がつくられてきました。
そのため、言語や文化にも共通点が見られます。
次に宗教です。
写真 6 を見てください。
教会で祈っている様子が写っています。
ヨーロッパではキリスト教が広く信仰されています。
クリスマスなどの行事も、キリスト教と関係しています。
一方で、写真 7 を見ると、イスラームの人々の様子が見られます。
これは、近年アジアやアフリカからの移住によって、イスラームを信仰する人が増えているためです。
つまり、ヨーロッパは共通の文化を持ちながらも、多様な文化が共存している地域なのです。
最後に、「統合する未来」の部分を読みましょう。
ヨーロッパには多くの民族と小さな国があります。
しかし、20世紀後半から、国どうしの結びつきが強まりました。
そして1993年にEUが成立しました。
現在は27か国が加盟し、人口は約5.2億人です。
ここで考えてみましょう。
なぜ国どうしがまとまるのでしょうか。
それは、経済や政治の面で協力し、より強い力を持つためです。
また、EUによって国境をこえた移動がしやすくなっています。
人や物の移動が活発になり、生活も変わっています。
では最後にまとめです。
ヨーロッパは高緯度でも北大西洋海流と偏西風の影響で温暖です。
気候の違いによって農業が変わります。
言語はゲルマン系・ラテン系・スラブ系に分かれます。
宗教はキリスト教が中心ですが、多様化も進んでいます。
そしてEUによって国どうしの統合が進んでいます。
このように、ヨーロッパは自然・文化・政治が深く結びついている地域です。
これを意識して、次の学習につなげていきましょう。
ヨーロッパの自然環境
Q1. ヨーロッパは日本より高緯度に位置するにもかかわらず、冬が比較的温暖である。その理由として、暖流と風の働きをセットで説明しなさい。答え
北大西洋海流と偏西風
【解説】ヨーロッパは高緯度に位置するが、にあるように、大西洋を流れる北大西洋海流(暖流)と、その上空から吹く偏西風が暖かい空気を運ぶため、同じ緯度の地域よりも温暖になる。これがヨーロッパの気候の大きな特徴である。
【解説】ヨーロッパは高緯度に位置するが、にあるように、大西洋を流れる北大西洋海流(暖流)と、その上空から吹く偏西風が暖かい空気を運ぶため、同じ緯度の地域よりも温暖になる。これがヨーロッパの気候の大きな特徴である。
Q2. 地中海沿岸では、気候の特徴により特定の農作物が栽培されている。乾燥した気候に適した代表的な作物を答えなさい。
答え
オリーブ
【解説】地中海沿岸は夏に乾燥し、冬に雨が降る気候(地中海性気候)であるため、水分が少なくても育つオリーブや果実、小麦が栽培される。気候と農業の関係はテストでよく出る重要ポイントである。
【解説】地中海沿岸は夏に乾燥し、冬に雨が降る気候(地中海性気候)であるため、水分が少なくても育つオリーブや果実、小麦が栽培される。気候と農業の関係はテストでよく出る重要ポイントである。
Q3. ヨーロッパ北部やアルプス山脈周辺では、どのような農業が行われているか答えなさい。
答え
家畜の飼育
【解説】気温が低く作物が育ちにくい地域では、牛や羊などを育てる牧畜が行われる。寒冷な気候と農業の関係をセットで覚えることが重要である。
【解説】気温が低く作物が育ちにくい地域では、牛や羊などを育てる牧畜が行われる。寒冷な気候と農業の関係をセットで覚えることが重要である。
Q4. ヨーロッパ中央部のフランスやドイツなどでは、どのような農業が盛んか答えなさい。
答え
穀物
【解説】ヨーロッパ中央部は気候が比較的安定しているため、小麦やライ麦などの穀物栽培が盛んである。地中海・北部・中央の違いを比較して覚えることが重要。
【解説】ヨーロッパ中央部は気候が比較的安定しているため、小麦やライ麦などの穀物栽培が盛んである。地中海・北部・中央の違いを比較して覚えることが重要。
Q5. ノルウェーなどの北ヨーロッパの海岸に見られる、氷河によってできた複雑で奥行きの深い湾を何というか答えなさい。
答え
フィヨルド
【解説】フィヨルドは氷河が削った谷に海水が入り込んでできた地形で、北ヨーロッパの代表的な自然地形である。地図問題とセットで出題されることが多い。
【解説】フィヨルドは氷河が削った谷に海水が入り込んでできた地形で、北ヨーロッパの代表的な自然地形である。地図問題とセットで出題されることが多い。
Q6. ヨーロッパ南部に位置し、スイスなどにまたがる大きな山脈の名称を答えなさい。
答え
アルプス山脈
【解説】アルプス山脈はヨーロッパ最大級の山脈で、観光や牧畜にも関係する重要な地形である。南部に山脈、中央に平野という地形の特徴も一緒に理解する。
【解説】アルプス山脈はヨーロッパ最大級の山脈で、観光や牧畜にも関係する重要な地形である。南部に山脈、中央に平野という地形の特徴も一緒に理解する。
Q7. ヨーロッパ中央部を流れ、工業や交通に重要な役割を果たしている大河川を答えなさい。
答え
ライン川
【解説】ライン川は水上交通に適しており、ドイツなどの工業発展に大きく関係している。河川と産業の関係は重要な出題ポイントである。
【解説】ライン川は水上交通に適しており、ドイツなどの工業発展に大きく関係している。河川と産業の関係は重要な出題ポイントである。
ヨーロッパの文化と統合
Q8. ヨーロッパでは、多くの民族が存在し、どのようなものを基に国がつくられてきたか答えなさい。答え
民族
【解説】ヨーロッパでは民族ごとに国が形成されることが多く、そのため国の数が多いという特徴がある。民族・言語・文化はセットで理解する。
【解説】ヨーロッパでは民族ごとに国が形成されることが多く、そのため国の数が多いという特徴がある。民族・言語・文化はセットで理解する。
Q9. ヨーロッパで広く信仰され、クリスマスなど日常生活にも深く関わっている宗教を答えなさい。
答え
キリスト教
【解説】キリスト教はヨーロッパの共通文化であり、生活や行事に深く関係している。宗教と文化の関係も重要な学習内容である。
【解説】キリスト教はヨーロッパの共通文化であり、生活や行事に深く関係している。宗教と文化の関係も重要な学習内容である。
Q10. ヨーロッパでは経済や政治の統合が進み、1993年に成立した組織の名称を答えなさい。
答え
EU(ヨーロッパ連合)
【解説】EUはヨーロッパ諸国が協力して経済・政治を行う組織であり、加盟国間の結びつきを強めている。正式名称も書けるようにすること。
【解説】EUはヨーロッパ諸国が協力して経済・政治を行う組織であり、加盟国間の結びつきを強めている。正式名称も書けるようにすること。
Q11. EUで2002年に導入された共通通貨の名称を答えなさい。
答え
ユーロ
【解説】ユーロはEUの多くの国で使われている共通通貨で、経済の統合を象徴する存在である。
【解説】ユーロはEUの多くの国で使われている共通通貨で、経済の統合を象徴する存在である。
Q12. EU加盟国間では、貿易にかからないものは何か答えなさい。
答え
関税
【解説】EUでは加盟国間で関税がかからないため、物の移動が自由になり、経済活動が活発になる。この仕組みは重要なポイントである。
【解説】EUでは加盟国間で関税がかからないため、物の移動が自由になり、経済活動が活発になる。この仕組みは重要なポイントである。
Q13. EU加盟国間では、パスポート検査なしで何が自由にできるか答えなさい。
答え
国境の通過
【解説】EUでは人の移動も自由であり、パスポートなしで国境を越えられる。この特徴は他の地域との大きな違いである。
【解説】EUでは人の移動も自由であり、パスポートなしで国境を越えられる。この特徴は他の地域との大きな違いである。
ヨーロッパの言語
Q14. ヨーロッパの主な言語のうち、英語・ドイツ語・ノルウェー語などは何系統の言語に分類されるか答えなさい。答え
ゲルマン系言語
【解説】英語やドイツ語はゲルマン系言語に分類される。同じ系統の言語は似た単語や文の構造を持つため、まとめて覚えると効率的である。
【解説】英語やドイツ語はゲルマン系言語に分類される。同じ系統の言語は似た単語や文の構造を持つため、まとめて覚えると効率的である。
Q15. フランス語・イタリア語・スペイン語などは、何系統の言語に分類されるか答えなさい。
答え
ラテン系言語
【解説】これらの言語は古代ローマで使われたラテン語をもとに発展したラテン系言語である。地中海沿岸に多いこともセットで覚えるとよい。
【解説】これらの言語は古代ローマで使われたラテン語をもとに発展したラテン系言語である。地中海沿岸に多いこともセットで覚えるとよい。
Q16. ロシア語やポーランド語、ブルガリア語などは、何系統の言語に分類されるか答えなさい。
答え
スラブ系言語
【解説】東ヨーロッパに多い言語はスラブ系言語に分類される。地域とセットで覚えると理解が深まる。
【解説】東ヨーロッパに多い言語はスラブ系言語に分類される。地域とセットで覚えると理解が深まる。