理科教科書 232ページ 5 身近な大地の歴史

教科書
5 身近な大地の歴史
地層は、どのようなところでどのようにしてできたかによって、その特徴が異なる。
そのため、地層を観察することで、その地域の大地の歴史を推定できることがある。
地層から大地の歴史を読みとるには、どのようなことを調べてまとめればよいだろうか。
地層の特徴を調べるには、地層をつくる粒の大きさや種類、地層の重なり方を観察するとよい。
このような観点で地層の重なりを模式的に表したものを柱状図という。
身近に地層が見られず観察できないときは、地下の地層を採取したボーリング試料で柱状図をつくることができる。
観察から
例えば、図1の地点①~③で露頭が観察できたとする。
地点①では、海にすむ貝などの化石をふくむ泥の層の上に、れきをふくむ砂の層が重なっていた。
このことから、泥の層は陸からはなれた海底で、その上の砂の層は陸の近くで堆積したと考えることができる。
よって、陸からはなれた海だった場所が、陸に近い浅い海に変化したことが読みとれる。
地層の広がり
地点②では、れきをふくむ砂の層が見られ、地点③では泥の層が見られた。
地点①のAの層と地点②のCの層、地点①のBの層と地点③のDの層の特徴がそれぞれ似ていることから、それぞれの層は連続してつながっていると考えられる。

授業
5 身近な大地の歴史

地層は、どのようなところでどのようにしてできたかによって、その特徴が異なる。
だから、地層を観察すると、その地域が昔どんな場所だったのかという大地の歴史を推定できることがある。
地層は、過去に運ばれてきたれき・砂・泥などが積み重なってできた「記録」であり、地面の下に時間の順番で保存されていることが多い。

テストに出る最重要キーワード
この単元でよく出る言葉は、地層露頭化石堆積柱状図ボーリング試料連続である。
意味だけでなく、説明の中で使えるようにしておく。

地層から大地の歴史を読み取るために調べること
地層の特徴を調べるときの基本は3つである。
①地層をつくる粒の大きさ
②粒の種類(何がふくまれているか)
③地層の重なり方
この3つを観察し、「どこで堆積したか」「環境がどう変わったか」を考える。

粒の大きさは、れき・砂・泥などの違いとして観察できる。
粒が細かいが多い層は、静かな場所でたまった可能性が高い。
粒が大きいれきが多い層は、陸の近くなど、比較的強い流れがある場所でたまった可能性がある。

種類は、「何が入っているか」を見る。たとえば、海にすむ貝などの化石が入っていれば、その層は海でできたと考えやすい。

重なり方は、「上下の順番」を見る。ふつう、下にある層ほど古く、上にある層ほど新しい。
つまり、上下の重なりは時間の順番を表している。重なり方を読むことが、そのまま「歴史を読む」ことになる。

柱状図(ちゅうじょうず)とは何か
柱状図とは、地層の重なりを、粒の大きさ・種類・厚さなどの同じ観点で、縦に並べて模式的に表した図である。
文章だけでは分かりにくい「重なり」や「変化」を、ひと目で分かる形に整理するのが柱状図の役割である。

柱状図でまとめるときに大切な情報は次の通りである。
・どんな層がどの順番で重なっているか
・それぞれの層の厚さ
・層をつくる粒の大きさ(れき・砂・泥など)
化石があるかどうか(あれば種類)
これらをそろえて書くことで、同じ場所の地層の変化が正確に読み取れる。

ボーリング試料(しりょう)とは何か
身近に地層が見られず観察できないときは、地下の地層を採取したボーリング試料で柱状図をつくることができる。
ボーリングとは、地面に細い穴を深く掘り、地下の土や岩を取り出す調査である。取り出した土や岩のまとまりがボーリング試料である。
多くの場合、地下から「円柱の形」で抜き取られるため、地面の下の地層をそのまま順番に取り出したような形になる。

ボーリング試料で分かること
ボーリング試料を観察すると、地下にある地層の重なり方が分かる。
つまり、地表では見えない場所でも、どの深さにの層があるか、どの深さにの層があるか、どの深さにれきが多い層があるかを調べられる。
また、試料に化石がふくまれていれば、どの深さの層が海の環境でできたかなどの推定にも使える。

ボーリング試料が必要になる理由
露頭がない場所では、地層を直接見て観察できない。
たとえば、平野のように地面が土でおおわれている場所や、市街地で地面が舗装されている場所では、地層が見えにくい。
そういう場所でも地下の様子を調べるためにボーリングを行う。

ボーリング試料から柱状図をつくる流れ
ボーリング試料を深い順(下の方)から浅い順(上の方)まで確認し、どこからどこまでが同じ種類の層かを区切る。
次に、各層について粒の大きさ(れき・砂・泥)、種類、化石の有無を記録し、厚さも合わせて整理して柱状図にまとめる。
こうして、地表では見えない地下の地層も、露頭の観察と同じように比較・説明できるようになる。

地層から歴史を読む考え方(例で理解する)
図1の地点①~③で露頭が観察できたとする。地点①では、海にすむ貝などの化石をふくむ泥の層の上に、れきをふくむ砂の層が重なっていた。

ここでの読み取りは、次の順番で行う。
①下の層(泥の層)の特徴を見る。海の生物の化石があり、粒が細かいである。
②その層ができた場所を考える。海の生物の化石があり、泥がたまるので、陸からはなれた海底堆積したと考えられる。
③上の層(砂の層)の特徴を見る。れきをふくむである。
④その層ができた場所を考える。砂やれきが多いので、陸の近くの浅い場所で堆積したと考えられる。
⑤上下をつなげて変化をまとめる。陸からはなれた海だった場所が、陸に近い浅い海に変化した、と読み取れる。

このように、地層の特徴を見て「できた場所」を考え、上下の違いをつなげて「どのように変わったか」をまとめることで、大地の歴史が分かる。

地層の広がりと「連続」の意味 ( 教科書 234ページ )
地点②では、れきをふくむ砂の層が見られ、地点③では泥の層が見られた。
場所が違うと、見える地層が違うことがある。
ここで重要なのが連続という考え方である。

連続とは、「離れた場所で見えていても、もともとは同じ一つの地層で、横につながって広がっている」という意味である。
つまり、「別々にできた層」ではなく、「同じ層が場所を変えて続いている」と考えることである。

連続しているかどうかを判断するときは、次の点を見る。
・粒の大きさが同じか
・中にふくまれる種類(れき・砂・泥・化石など)が同じか
・層のや様子が似ているか

地点①のAの層と地点②のCの層、地点①のBの層と地点③のDの層は、これらの特徴がそれぞれ似ている。
だから、それぞれの層は連続してつながっていると考えられる。

まとめ(テスト直前チェック)
・地層の特徴は、粒の大きさ種類重なり方を調べる。
・地層の重なりを模式的に表した図が柱状図である。
・露頭がなくても、ボーリング試料を使えば地下の地層の重なりが分かり、柱状図をつくれる。
化石や粒の特徴から、どこで堆積したかを考える。
・上下の層の違いをつなげて、環境の変化=大地の歴史としてまとめる。
・別の地点どうしでも、層の特徴が同じなら、その層は連続していると考える。

書けるようにしておく短文(記述対策)
柱状図は、地層の重なりを粒の大きさや種類などの観点で模式的に表した図である。
ボーリング試料は、地面に穴を掘って地下の地層を取り出した試料で、露頭がない場所でも地層の重なりを調べ、柱状図をつくるのに利用できる。
連続とは、離れた地点で見える地層でも特徴が同じなら、もともと同じ地層が横に広がっていると考えることである。
傾きのある地層
地震の波 地震 地層のつくりと重なり方 スタディサプリ
一問一答形式(理解・暗記)15問
Q1. 地層は、どのようなところでどのようにしてできたかによって、何が異なるか。
答え
特徴

Q2. 地層を観察することで推定できることがあるものは何か。
答え
その地域の大地の歴史

Q3. 大地の歴史を読みとるために、地層のどのようなことを調べてまとめるとよいか。
答え
地層をつくる粒の大きさや種類、地層の重なり方

Q4. 地層の重なりを模式的に表したものを何というか。
答え
柱状図(ちゅうじょうず)

Q5. 身近に地層が見られず観察できないとき、柱状図をつくるのに使えるものは何か。
答え
ボーリング試料(しりょう)

Q6. 地層が見えて観察できる場所を何というか。
答え
露頭(ろとう)

Q7. 海にすむ貝などの化石をふくむ層は、何の層か。
答え
泥の層(どろのそう)

Q8. れきをふくむ層は、何の層か。
答え
砂の層(すなのそう)

Q9. 泥の層はどこで堆積したと考えられるか。
答え
陸からはなれた海底

Q10. 砂の層はどこで堆積したと考えられるか。
答え
陸の近く

Q11. 陸からはなれた海だった場所が、どのような海に変化したと読みとれるか。
答え
陸に近い浅い海

Q12. 「地層の広がり」を考えるとき、離れた場所の層どうしが同じだと判断する手がかりは何か。
答え
層の特徴が似ていること

Q13. 「連続」とは、離れた場所で見える層でも、もともとはどのような関係だと考えることか。
答え
同じ一つの地層が横につながって広がっている関係

Q14. 「連続してつながっている」と考えるときに見ることができる例を1つ答えよ(本文にある語で)。
答え
層の特徴(特徴が似ている)

Q15. 地層の例で出てくる「れき・砂・泥」は、地層をつくる何の違いとして観察できるか。
答え
粒の大きさ

テストに出やすい問題(形式いろいろ)15問
Q16. (選択)地層の特徴を調べる観察として正しいものを選べ。
ア:粒の大きさ・種類・重なり方を観察する
イ:天気図だけを観察する
ウ:星座の位置を観察する
答え

Q17. (選択)柱状図の説明として正しいものを選べ。
ア:地層の重なりを模式的に表したもの
イ:雲の動きを表したもの
ウ:季節の変化を表したもの
答え

Q18. (選択)身近に地層が見られず観察できないときに使うものを選べ。
ア:ボーリング試料
イ:虫めがね
ウ:温度計
答え

Q19. (穴埋め)地層の重なりを模式的に表したものを(  )という。
答え
柱状図(ちゅうじょうず)

Q20. (穴埋め)地層の特徴を調べるには、地層をつくる( ① )や( ② )、地層の( ③ )を観察するとよい。
答え
①粒の大きさ ②種類 ③重なり方

Q21. (正誤)地層は、どのようなところでどのようにしてできたかに関係なく、特徴は同じである。
答え
誤り

Q22. (正誤)海にすむ貝などの化石をふくむ泥の層があり、その上にれきをふくむ砂の層があるとき、海の環境が変化したことが読みとれる。
答え
正しい

Q23. (並べかえ)次の考え方を、読み取りの流れとして正しい順に並べよ。
a:層の特徴から堆積した場所を考える
b:上下の層の違いから環境の変化をまとめる
c:粒の大きさや種類、重なり方を観察する
答え
c → a → b

Q24. (記述・短文1〜2行)柱状図はどんな図か。本文の表現に沿って書け。
答え
地層の重なりを模式的に表した図である。

Q25. (記述・短文1〜2行)ボーリング試料を使うのはどんなときか。本文の表現に沿って書け。
答え
身近に地層が見られず観察できないときに、地下の地層を採取したボーリング試料で柱状図をつくる。

Q26. (正誤)泥の層は陸の近くで堆積し、砂の層は陸からはなれた海底で堆積したと考えられる。
答え
誤り

Q27. (穴埋め)陸からはなれた海だった場所が、陸に近い(  )海に変化したことが読みとれる。
答え
浅い

Q28. (穴埋め)層の特徴が似ていることから、それぞれの層は(  )してつながっていると考えられる。
答え
連続(れんぞく)

Q29. (選択)「連続」の意味として正しいものを選べ。
ア:同じ一つの地層が横につながって広がっている
イ:同じ層が必ず上下に重なる
ウ:地層は必ず海だけでできる
答え

Q30. (記述・短文1〜2行)地層から大地の歴史を読みとるために、何を調べてまとめればよいか。本文の表現で書け。
答え
地層をつくる粒の大きさや種類、地層の重なり方を調べてまとめればよい。