地理教科書 120ページ オセアニア州

教科書
オセアニア州をながめて
オセアニアの自然環境や歴史、産業などには、どのような特色が見られるでしょうか。
オセアニア州の自然環境
オセアニア州は、オーストラリア大陸と、太平洋に広がる島々とで構成されます。
オーストラリア大陸は、火山や大きな地震がない安定した土地です。
ニュージーランドやパプアニューギニアは、日本と同じく火山や地震が多い地域です。
オーストラリア大陸の3分の2は、年間の降水量が500mm以下の、草原や砂漠が広がる人口の少ない地域で、「乾燥大陸」とよばれます。
大陸の東部や南西部、ニュージーランドは温帯で、農業が盛んです。
大陸の北部やパプアニューギニアの大部分は熱帯で、高温で雨が多いパプアニューギニアには、熱帯雨林が広がります。
オセアニアの島々は、ポリネシア、ミクロネシア、メラネシアに分けられ、ここにある多くの島々は、火山の噴火でできた火山島や、さんご礁の島です。
タヒチ島やハワイ諸島などは土地が肥えており、植物もよく育ちます。
一方で、さんご礁の島は土が少なく、水が得にくいため農業には向いていません。
また、沿岸の海が浅いため、大きな船が入れる港が造りにくく、交通や貿易に不便な面もあります。
オセアニア州の生活・文化
オセアニアには、オーストラリアのアボリジニや、ニュージーランドのマオリなどの先住民がおり、祖先はユーラシア大陸から島をわたってきたと考えられています。
ミクロネシアでは、楽器にも東南アジア諸国と似たものが見られます。
伝統的な信仰を守ってきた先住民の社会は、18世紀から進出してきたヨーロッパの人々の影響を強く受けて変化し、キリスト教徒が多くなりました。
しかし、現在では、アボリジニやマオリの芸術や踊りなどの文化が尊重されています。
他地域との結び付き
かつてイギリスの植民地だったオーストラリアやニュージーランドは、イギリスからの移民が開発を進めました。
農作物の多くはイギリスに輸出され、最大の貿易相手国でした。
近年は、オセアニアや太平洋諸国との貿易が増え、現在では中国が最大の貿易相手国になっています。
イギリスがEU(ヨーロッパ連合)を離脱すると、オーストラリアはイギリスとの結び付きを再び強め、自由貿易協定を結んだほか、アメリカ合衆国や日本もふくめた政治的な結び付きも強化されています。
オセアニアの島々の多くは、アメリカ合衆国やオーストラリア、日本との結び付きが強い一方、中国との結び付きを強めている国・地域もあります。
貿易や経済による他地域との結び付き
オーストラリアやニュージーランドでは、羊などの牧畜が盛んです。
オーストラリアの東部や南西部では雨が十分に降り、牧草がよく育つため、羊が飼育されています。
また、北東部では地下水を利用した牛の飼育も行われています。
オーストラリア産の牛肉は「オージービーフ」とよばれ、日本をはじめ、多くの国々に輸出されています。м
オーストラリアの東部や南西部では主に、牧畜と小麦などの栽培とを組み合わせた農業が行われ、年によって牧畜と農作物の栽培を入れかえて、土地を有効に利用しています。
一方、内陸部は乾燥しており、農業はほとんど行われていません。
オーストラリアは、質の良い鉱産資源が豊富で、大規模な採掘ができます。
1960年には、輸出品の約40%を羊毛がしめていましたが、現在では、石炭、鉄鉱石などの鉱産資源の割合が高く、重要な輸出品になっています。
東部には炭鉱、北西部には鉄鉱山が多くあり、金や銅、ボーキサイト、ウランなどの鉱山も各地に分布しています。
人々による他地域との結び付き
18世紀から20世紀にかけて、オセアニアは、イギリスやフランス、ドイツなどの欧米諸国の植民地になりました。
イギリスから独立したオーストラリアやニュージーランド、サモアやフィジーなどは、現在もイギリスとの結び付きを残しており、国旗にイギリスのユニオンジャックが入っていたり、英語が公用語になっていたりします。
現在でも、フランス領のタヒチ島やアメリカ領のグアム島をはじめ、一部に欧米の領土が残っています。
ニューカレドニアでは1980年代に先住民を中心にフランスからの独立を求める動きが強まり、現在ではフランスの支配下におかれながらも外交や国防をのぞく多くの権限が認められています。
19世紀後半ごろに金の鉱山が発見されると、中国系の移民が増加し、イギリス系の移民との対立が起こりました。
そのため、アジアからの移民を制限する白豪主義とよばれる政策が採られました。
しかし、国づくりには多くの移民労働者が必要だったため、第二次世界大戦後はイタリアなどからの移民を受け入れ、1970年代からは、アジアを中心に、ヨーロッパ以外からの移民を積極的に受け入れました。
オーストラリアへの移民は、以前はイギリスをはじめとするヨーロッパの人々がほとんどでしたが、現在ではアジアからの移民の割合も高まっています。
華人とよばれる中国にルーツを持つ人々は、中国だけでなく、ベトナムをはじめとする東南アジアの国々など、さまざまな地域からオーストラリアに移住し、生活しています。
シドニーやメルボルンといった大都市には、中国系住民が多く暮らすチャイナタウンがあります。
また、近年では、アボリジニの人々に対する政策も見直されており、先住民としての権利が尊重され、先祖が住んでいた土地の所有権も認められました。
このように、オーストラリアの社会が、さまざまな文化を持つ人々によって成り立っている一方で、アジアからの移民の急増に反発する動きもあります。
オーストラリアは、こうした課題を解決しながら、多様な人々が共存し、それぞれの文化を尊重する、多文化社会を築こうとしています。
オセアニア州の自然環境
Q1. オセアニア州は、どのような地域で構成されますか。
答え
オーストラリア大陸と、太平洋に広がる島々
【解説】 オセアニアは「大陸+島々」の組み合わせです。大陸(オーストラリア)と、太平洋の島々では自然条件が大きく異なるため、気候・産業・暮らし方のちがいが生まれます。

Q2. 火山や大きな地震がない、安定した土地として説明されるのはどこですか。
答え
オーストラリア大陸
【解説】 火山や大地震が少ない=地形が比較的安定している、という意味です。自然災害の多さは地域の特色としてよく問われます。

Q3. 日本と同じく火山や地震が多い地域として教科書に出てくる国を答えなさい。
答え
ニュージーランド、パプアニューギニア
【解説】 教科書では「ニュージーランドやパプアニューギニアは火山や地震が多い」とあります。オーストラリア大陸(安定)と対比して覚えるのがコツです。

Q4. オーストラリア大陸の3分の2が、降水量500mm以下で草原や砂漠が広がることから、何とよばれますか。
答え
乾燥大陸
【解説】 ポイントは「3分の2」「500mm以下」「草原や砂漠」です。雨が少ないため人口が少なく、内陸部では農業が発達しにくいことにもつながります。

Q5. オーストラリア大陸の東部・南西部、ニュージーランドに広がり、農業が盛んな気候帯は何ですか。
答え
温帯
【解説】 温帯は、暑すぎず寒すぎず、作物が育ちやすい気候です。そのため教科書のように「温帯=農業が盛ん」と結び付けて出題されやすいです。

Q6. 大陸の北部やパプアニューギニアの大部分に広がる、高温で雨が多い気候帯は何ですか。
答え
熱帯
【解説】 熱帯は「一年中暑い」「雨が多い」のが基本です。この条件だと次の語句である「熱帯雨林」が広がりやすくなります。

Q7. 高温で雨が多いパプアニューギニアに広がる森林を何といいますか。
答え
熱帯雨林
【解説】 熱帯雨林は、高温多雨の地域に広がる森林です。雨が多いほど木がよく育ち、森林が密になります。

Q8. オセアニアの島々は3つに分けられます。その3つを答えなさい。
答え
ポリネシア、ミクロネシア、メラネシア
【解説】 この3つは名称をそのまま答える問題がよく出ます。「オセアニアの島々=3区分」とセットで暗記しましょう。

Q9. 火山の噴火でできた島を何といいますか。
答え
火山島
【解説】 火山島は火山活動によって土地ができた島です。教科書では「火山島」と「さんご礁の島」が対比で出てくるので、セットで覚えると確実です。

Q10. サンゴが積み重なってできた島を何といいますか。
答え
さんご礁の島
【解説】 さんご礁の島は土が少なく、水も得にくいため農業に向きにくい、という点が重要です。自然条件が産業(農業)に影響する典型例です。

Q11. さんご礁の島が農業に向いていない理由を、教科書の言葉をもとに答えなさい。
答え
土が少なく、水が得にくいため
【解説】 農業には「土」と「水」が必要です。さんご礁の島はこの2つが不足しやすいので、農業が発達しにくいと理解できます。

Q12. さんご礁の島で、交通や貿易に不便な面があるのはなぜですか。
答え
沿岸の海が浅いため、大きな船が入れる港が造りにくいから
【解説】 海が浅いと大型船が入れず、港を整備しにくくなります。港が弱い=輸出入や移動が不便、という流れで理解しましょう。

オセアニア州の生活・文化
Q13. その土地に古くから住んでいた人々を何といいますか。
答え
先住民
【解説】 先住民は「もともと住んでいた人々」です。のちに来た移民やヨーロッパ人の影響と対比して覚えると、歴史の流れが分かります。

Q14. オーストラリアの先住民を何といいますか。
答え
アボリジニ
【解説】 アボリジニはオーストラリアの先住民です。現在では芸術や踊りなどの文化が尊重されている、という点まで押さえると記述にも強くなります。

Q15. ニュージーランドの先住民を何といいますか。
答え
マオリ
【解説】 マオリはニュージーランドの先住民です。「国名⇔先住民名」をセットで暗記するとテストで確実に取れます。

Q16. 伝統的な信仰を守ってきた先住民の社会が、18世紀から進出したヨーロッパの人々の影響で変化し、多くなった宗教は何ですか。
答え
キリスト教
【解説】 ヨーロッパ人の進出は、政治や経済だけでなく宗教にも影響します。「進出→社会の変化→キリスト教徒が多くなる」という因果関係で覚えましょう。

Q17. ミクロネシアで、楽器にも似たものが見られる地域として教科書に出てくるのはどこですか。
答え
東南アジア諸国
【解説】 文化は離れた地域でも共通点がある場合があります。教科書では「ミクロネシアの楽器が東南アジアと似ている」と書かれており、地域同士のつながりを示しています。

他地域との結び付き(歴史・貿易)
Q18. かつてイギリスの植民地だったため、イギリスからの移民が開発を進めた国を答えなさい。
答え
オーストラリア、ニュージーランド
【解説】 植民地だった国は、支配した国(イギリス)との結び付きが強くなりやすいです。移民が開発を進めた、という点がポイントです。

Q19. かつてオーストラリアやニュージーランドの農作物の最大の貿易相手国だった国はどこですか。
答え
イギリス
【解説】 昔は植民地の関係からイギリスとの貿易が中心でした。「昔=イギリス」と覚えると、次の「現在=中国」と対比しやすいです。

Q20. 現在、オセアニアにとって最大の貿易相手国になっている国はどこですか。
答え
中国
【解説】 近年は貿易相手が変化し、中国が最大の相手国になっています。「昔イギリス→今中国」という変化はテストでとても出やすいです。

Q21. イギリスが離脱した「ヨーロッパの国のまとまり」を何といいますか。
答え
EU(ヨーロッパ連合)
【解説】 EUはヨーロッパの国々が協力する枠組みです。イギリスのEU離脱が、オーストラリアとイギリスの結び付きの変化につながる、という流れで理解しましょう。

Q22. 貿易の制限を少なくする取り決めを何といいますか。
答え
自由貿易協定
【解説】 自由貿易協定は、関税などの壁を下げて貿易をしやすくする約束です。国どうしの結び付きが強まる理由として重要です。

貿易・産業(牧畜と資源)
Q23. 羊などの家畜を育てる産業を何といいますか。
答え
牧畜
【解説】 牧畜は広い土地を生かして行いやすい産業です。オーストラリアやニュージーランドでは羊などの牧畜が盛んだと教科書にあります。

Q24. オーストラリアの東部や南西部で羊が飼育される理由を、教科書の内容をもとに答えなさい。
答え
雨が十分に降り、牧草がよく育つため
【解説】 家畜を育てるには、えさ(牧草)が必要です。雨が多い地域ほど牧草が育つので、牧畜が発達します。

Q25. オーストラリアの北東部で、牛の飼育に利用されているものは何ですか。
答え
地下水
【解説】 雨が少ない場所でも、地下水を利用できれば牛を飼うことができます。「水の確保」が産業を支えるという視点が大切です。

Q26. オーストラリア産の牛肉は何とよばれますか。
答え
オージービーフ
【解説】 カタカナ語は書き間違いが多いので注意です。教科書では日本をはじめ多くの国に輸出されていることもポイントです。

Q27. 1960年に、オーストラリアの輸出品の約40%をしめていたものは何ですか。
答え
羊毛
【解説】 昔は羊毛が輸出の中心でしたが、現在は鉱産資源の割合が高くなっています。時代による変化がよく問われます。

Q28. 現在、オーストラリアの重要な輸出品として割合が高いもの(教科書にある例)を答えなさい。
答え
石炭、鉄鉱石
【解説】 現在のオーストラリアは鉱産資源の輸出が重要です。羊毛中心だった時代からの変化をセットで覚えましょう。

Q29. 地下から産出される資源をまとめて何といいますか。
答え
鉱産資源
【解説】 鉱産資源が豊富だと、大規模な採掘ができ、輸出によって国の経済を支えます。オーストラリアの特徴の一つです。

Q30. 東部に多い鉱山として教科書に出てくるものを何といいますか。
答え
炭鉱
【解説】 炭鉱は石炭を掘る鉱山です。「東部=炭鉱」という地域の分布もテストで問われることがあります。

Q31. 北西部に多い鉱山として教科書に出てくるものを何といいますか。
答え
鉄鉱山
【解説】 鉄鉱山は鉄鉱石を掘る鉱山です。「北西部=鉄鉱山」という分布と、輸出品(鉄鉱石)を結び付けて覚えると強いです。

Q32. 各地に分布している鉱産資源として教科書に出てくるものを2つ答えなさい。
答え
金、銅(または ボーキサイト、ウラン)
【解説】 教科書では金・銅・ボーキサイト・ウランが例として挙げられています。複数あること自体が「資源が豊富」という根拠になります。

人々による他地域との結び付き(移民と社会)
Q33. 18世紀から20世紀にかけて、オセアニアが植民地になった国として教科書に出てくるものを答えなさい。
答え
イギリス、フランス、ドイツ
【解説】 植民地支配は、言語・宗教・国旗・政治の仕組みに影響します。どの国が支配したかは重要な基礎知識になります。

Q34. 国旗にイギリスのユニオンジャックが入っていたり、英語が公用語になっていたりする理由として最も適切なものを答えなさい。
答え
イギリスとの結び付きが残っているから
【解説】 過去に植民地だったことや、独立後も関係が続いていることが、国旗や言語に表れます。「歴史が現在に残る例」です。

Q35. 現在も一部に残っている欧米の領土として、教科書に出てくるものを2つ答えなさい。
答え
フランス領のタヒチ島、アメリカ領のグアム島
【解説】 独立した国が多い一方で、今でも欧米の領土が残る場所があります。領土問題は国際関係にもつながります。

Q36. 1980年代に先住民を中心に独立を求める動きが強まった地域を何といいますか。
答え
ニューカレドニア
【解説】 ニューカレドニアでは独立を求める動きがあり、現在はフランスの支配下にありながらも、多くの権限が認められています。

Q37. 19世紀後半ごろに金の鉱山が発見されると増加し、イギリス系移民との対立が起こったのはどのような移民ですか。
答え
中国系の移民
【解説】 資源(鉱山)の発見は人の移動を増やします。その結果、民族間の対立が起こることがある、という流れで理解しましょう。

Q38. アジアからの移民を制限するために採られた政策を何といいますか。
答え
白豪主義
【解説】 白豪主義は、アジアからの移民を制限した政策です。移民の増加と対立が背景にあります。

Q39. 第二次世界大戦後に受け入れた移民として教科書に出てくる国を答えなさい。
答え
イタリア
【解説】 国づくりには労働力が必要だったため移民を受け入れました。移民政策が時代によって変わる点がポイントです。

Q40. 1970年代から積極的に受け入れるようになった移民の中心はどこですか。
答え
アジア
【解説】 以前はヨーロッパ中心でしたが、1970年代以降はアジアなどからの移民が増えました。「移民の出身が変化した」ことが重要です。

Q41. 中国にルーツを持つ人々を何といいますか。
答え
華人
【解説】 華人は中国系のルーツをもつ人々です。中国だけでなく東南アジアなど様々な地域から移住している点がポイントです。

Q42. 中国系住民が多く暮らす地区を何といいますか。
答え
チャイナタウン
【解説】 移民が増えると、同じ文化をもつ人々が集まって住む地区ができやすくなります。大都市の特徴として問われます。

Q43. 近年見直され、先住民としての権利が尊重され、土地の所有権も認められた人々として教科書に出てくるのはだれですか。
答え
アボリジニ
【解説】 先住民の権利の尊重は現代的な課題です。土地の所有権まで認められた点は重要な変化として押さえましょう。

Q44. さまざまな文化をもつ人々が共存し、それぞれの文化を尊重する社会を何といいますか。
答え
多文化社会
【解説】 移民が増えると社会は多様になります。その一方で反発も起こることがあるため、課題を解決しながら共存を目指す、という流れで理解しましょう。